遠方の話なので行く予定もなかったのだけど、広島トリエンナーレが中止になったらしい。
表向きの理由はコロナウィルスの蔓延への配慮とのこと。

週刊金曜日によると、それ以前に問題があったらしい。

展示内容の決定について、商工会議所会頭とか、観光協会会長やらからなる7人の委員会(現代美術の専門家は含まれない)の全会一致を前提とする方式を採用しようとしていたとのこと。
作品の一つにでも、物言いがつくと企画全体が停止してしまうシステムであり、それでは、作家も推薦者も萎縮して当たりとの見解には同意。
この委員会を設けることに反発して芸術監督が辞任、出展作家の30組がボイコットを表明する事態になっていたらしい。
愛知で半ば仕組まれたかのような炎上騒ぎがあった後だからそのようなことなったのかもしれないと考えると複雑な思いがする。
炎上させないと地域活性化は望めないとか、そんな話ではなく。表現にたいする個々の感じ方は、ビックリするほど差異があるのが当たり前のことで、普段は埋もれているその差異を顕在化することにも意義があるとも思うからなのだけど。