夕暮れ時の散歩中にワリーが聴こえてきた。
誰かが窓を開けてアリア集を聴いているのだろうと思いきや暫くあるいても、音源が遠くならない、振り替えると小柄な女性が独り、自分と同方向に向かって歩いている。顔がみえるほど明るくはない。

4月の後半に入るころに“女には向かない職業”を読んだ。既に、多くをわすれてしまっている。
何故か、最後にダルグリッシュが登場したこと、その事ばかりが、いまだに気になっている。彼は何かをした訳ではなく、すべてを見抜いただけ、ただそれだけのことしかしていない。
コーデリアが、墓場まで持っていくということでは駄目だったのだろうか。