日記

 ”箱男”であれ、”天人五衰”であれ、あるいは”雨のドラゴン”でもいいけど、覗き行為をモチーフに扱った小説というのは結構あるようで、何れもそれなりに記憶に残っている(題名が思い出せる程度かもしれないのだけど、)。実際に、自分がそれらの小説を読んだのは、十代のころだったので、覗き行為と性的な逸脱とは、それほど関連させて考えていなかったと思う。
自分が二十代ぐらい(私は晩生だったので)になって、実際に異性と一緒にいて、覗かれる対象となり、経験的には、地方都市の公園で、夕方以降、二人でベンチに座っていると、近くの植え込みの根元に人の足があることに気が附くことが多かった、しかも、目を凝らしていると黒いスウェットを着た男たちが、あたかも忍者のように、木陰を移動してくるのが見えたりしたこともあったりして、・・・いろいろあって、今では、世間で覗きという言葉がもっている性的なニュアンスも、わかるようになったのだけど、そういう興味から小説を読んでみたのは初めてだったりする。
 志賀直哉の小説が何冊も読めたので、もう何年も小説を読めなくなっていたことから、これはどうしたことだろうと、ためしに買ってみた最近の小説のことで、何かを書こうと思ったのだけど、それほど感銘を受けなかったということか、あまり書くことがない、また、気が向いたら纏めてみようと思う。


 年内にグループ展が入れられるかもしれない、
すっかり発表に消極的になってしまったいる私に声をかけてくださった人にはとても感謝している。
その場では、描き溜まった小品がありますよとお応えさせていただいて、実際にいっぱいあるのだけど、いざ人目に晒すとなると、こんな作品で本当にいいのだろうかと不安になる。
あるいは、どの作品を出そうかとか、判断を下すのがとても難しいようにも思える。
やっぱり、全部、写真を撮ってみて、整理しないとだめなのかなとかなとか、それとも、新しく描こうかとか、いろいろ考えてしまう。