絵には関心がないけど、画廊の移転先を確認のため、普段は降りない駅で途中下車。ヒビだらけの硝子になにやら対象を映したような絵が並んでいて、作家が居れば、何か見てかいたのですか?と聞いていたかもしれないのだけど、その応えに応じて、絵にたいする態度が変わるわけでもないとも思う。先行する誰かの作品を模倣しながら、自分の徽を付け加える。その営み自体は極めてまっとうなもので、批判されるべきものではないのだ。もっと絵の表の綾に踏み込んで自分がその絵に夢中になれる理由なりそうなれない理由について考えるべきなのであって、そのなかで賞味期限なりなんなりが測られればいいのだけど、そこについては口を噤むのが職業人の風習であるようでややこしい。結局のところアマ(僕はアマだから気になるのだ。)の人としか野暮な話は出来ないということのような状況。しかし公立美術館の学芸員が商業画廊の企画やら売り文を書くのも危なっかしいとも思う。