新しい本を購入するお金もないので、古い本を読み直ししていて、ほろ苦い思い出もあったりするのだけど、読み進むことができるのは、それなりに時間が経って、脳内の不思議な機構が何かを削除してくれたおかげなのだろうと思う。
 改めて読んで思っていた以上に興味深かったのが、メルロ・ポンティの“シーニュ”だったりして、学生の頃もかなり熱中して、友人にも薦めた覚えがあるので、自分自体は何も変わっていないのだなという失望感はある。
あれから、色々なことを経験した筈なのに、その人生は自分に何も変化を及ぼさなかったということだろうか。