TheloniousMonk AloneInSanFrancisco 、拾いものしたつもりで、聴いてみたら、聞き覚えがある。編成が小さいほど、この人の音楽は好ましくて、他のソロは聞いていないのだけど、このソロはかなり聞いている。斎藤義重がロシアから来た構成主義の画家の制作をみて、まるで文字でも書き付けるように絵を描いていて驚いたと言ったエピソードがあったと思うのだけど、或いは記憶違いかもしれない、このMonkの演奏も、どこかぎこちなく文字を書き付けるような演奏で、そのわりにピアノの音が一音ずつ頭のなかで響く。凡そ惰性というものとは縁がないような音楽。

ドナルド・キーン「日本人の戦争」
・・・アメリカの軍艦に与えた被害を推定するにあたって、なぜ日本人がこれほど間違えたかについては、幾つかの理由が考えられる。おそらく一番簡単な理由は、戦争のこの時期、是非とも日本の勝利が必要とされていたからだった。開戦時、日本の相次ぐ勝利にアメリカ人が動揺した時、明るい話題が一つあった。それは、大胆不敵な操縦士コリン・ケリーが決行した戦艦「榛名」の撃沈だった。ケリーは、「榛名」の煙突めがけて機体ごと飛び込んだのだった。ルーズベルト大統領は、故ケリーの遺児が大学に入る年齢に達した時、ウェストポイント陸軍士官学校に入学出来るように取り計らった。ケリーは、最高のアメリカ陸海軍勲章である名誉勲章を受けたと伝えられている。昭和十八年二月に真珠湾に配属されたわたしは、「榛名」が依然として航海中で損傷さえ受けていないことを機密事項として知らされた。・・・
興味深い話、これを読んで日本人としては寛解期の喪失感のようなものを覚える。

そんな束の間、片山さつきは、憲法草案において、天賦人権説の立場の立場をとるのを止めたとのこと、問題提起として出してきたのか、本気で出してきたのか不明。専門家の見解を知りたいのだけど、今のところ見当たらない。