雑記

・安いCDといえば、クライズラー&カンパニーとかボンドとかも最低価格帯になっているのだけど、何故か手がのびない。実際に聴いたら、それなりに楽しめる可能性もあるのかもしれないけどなんでだろう。

セザンヌの風景画をみていると、一眼レフに望遠レンズをつけて覗いてるような気分になる。というか実際、展覧会をみに行った翌日、写真を撮りたくなって、カメラを持って出掛けたのだけど、画角が狭目にみえるのが原因だろうか、サントヴィクトワール山の手前の耕作地を分ける複数の斜線が、どこまでいっても交わることがないように描かれていたりもする。
勿論、逆パース自体が珍しいという話ではなくて、何年か前にみた、フェルメールの数枚の絵とて、厳密には線遠近法に従ったものではなかった。
あの絵が暗箱を使って描いたかのように見えるのは、白い絵の具による、小さな丸い斑点を用いた反射の表現と、内部を欠いたような衣の描き方によるものであって、おそらくは、画家の意図したところは暗箱風の絵というところであったのではないかと思う。
フェルメールの例をだしたのだけど、フェルメールセザンヌと同じくらい先進的といいたいのではなくて、厳密に線遠近法に従って絵を描く風習などというものは近世にはない、中世とは違う規範があるのは確かなのだけど、それ程、厳密なものではないと、自分に言い聞かせるために書き留める。