日記

写真自体は昨日撮ったものなのだけど、現像は今日おこなってみた。
自分の場合、やはり、撮影の対象はそれほど重要でもなくて、空間の区切り方や、光の状態のなかで、何かが現れるという感じが面白くて、カメラを弄っているのであって、いずれとても簡単な何らかの公式のようなものに作業が収斂できるのではないかとか、どこかで考えていたりする。

一応、昔読んだ、飯沢耕太郎伊藤俊治の本も引っぱりだしてきたのだけど、それほど面白くもなくてなんて書き方をすると失礼に当たるかもしれないのだけど、すくなくても今の段階では興味を持てなかったりする。

展覧会のパンフ用に顔写真を撮って貰ったのだけど、写真のなかの自分の顔は何れも強張っているようでうざったい。二十代の頃買った本を捲っていたら、当時勤めていた会社の事務所で同僚の女性に携帯カメラでとって貰った写真がでてきた、広告関係の仕事だったので、写真が好きだという人が何人かいたのだけど、自分は然程興味がなくて大した会話もしなかったことは、今にして思うと勿体無いことだったと思う。しかし、写真の中の二十代の自分は情けない笑顔を浮かべて、髪の毛の妙に膨らんだ軟弱そうな男で、こういう顔が嫌いであったから、カメラを向けられると意識してしかめっ面をするようになって、現在に至っているのだというストーリーを思い、妙に納得してしまった。