日記

 夜中まで開いている古本屋で本を漁っていたら、平成8年の日展の画集のようなものが出てきた、地獄を覗くつもりで開いてみたのだけど、思っていたよりましで拍子抜けした、というかこれならVOCAのカタログの方がよほどキツイとまで思ってしまった。しかしこれは仕事帰りの疲労のみせた幻かもしれないと思い、チェックした洋画家を帰ってからネットで検索してみると結構な大御所のようだけど、数年前にお亡くなりになったらしいということまでわかった、しかし絵はネットにはUPされていないようだ。
 それから、先週の日曜日に噂を聞いた画家の作品をこれまたネットで検索する、ネットばかり見てないで足を使えと怒られそうだけど、この画家については、作品は完売状態で倉庫も空とのことで、私のような人間は他に観ようがないのである。でもって、この作家さんは若い人なので、ネットに沢山画像が上がっているのだけど、これがまるっきりポップアートのようで、身近なものを拡大して写した写真を基に描いたフォトレアリズムにちょこんと天使をトッピングしたような絵で、然程オリジナリティがあるというようにも見えなかったりして、少し残念だったりする。
 学生時代、アメリカの美術雑誌をみて殆ど理解不能であったりしたのだけど、気がついてみると、身の回りの状況はまるっきり、あの雑誌のなかの状況で、なるほどこういうものであったのかと、実際に身を置いてみるとわかったような気分にもなるから不思議である。



 話は変わって、読売新聞によると首都圏の大学に通う学生の平均仕送り額が9万5900円で調査以来の過去最低とのこと、この調査以来というのが気になったので、よく注意してみると1986年以来ということらしい、というと自分もその範囲にはいるのだけど、浪人もしたせいもあるけど、9万円も貰っていなかったわけで、それでも、仕送り額から家賃を除いた「生活費」は、過去最低の3万6700円よりはあったような気がするのである。ということは、物価全般は下がっているなか、家賃だけはあがったということなのだろうか。因みに私の学生下宿(6畳+台所、風呂なし)の家賃は2万円/月だったと思う、最初入ろうとし1万6000円/月の部屋が生協センターと大家さんの間の行き違いで入れなくなってしまったため、部屋探しのタイミングが遅れてしまいしょうがないと思いながらも入居し、結局は4年間住んだことを、まるで昨日のことのように覚えていて不思議であったりする。