日記

 たった一枚の作品で、その作家にたいする印象というのは変わるもので、今まで何度みても不可解な作品に見えていたものが、新たに描かれたらしい一枚の作品を観たあとでは、まるで、その中に自分が見逃していた何かがあるように思えて、急に関心が出てきた。
しかし、冷静に考えれば、画家は何年も外界をシャットアウトして制作に勤しんでいる訳でもなく、それこそ、社会生活もありその社会にも変化はあり、また私生活と言われるようなものも当然あるわけで、過剰な期待はしない方がいいと書いてみる。