日記

 TVで田中康夫小沢一郎が対談をしていた。私は事前に知っていたわけでもなく、気がついたときには既に番組も終盤に差し掛かっていたようだった。田中に振られる話題について、あまり応えたくなさそうな調子で応じる小沢一郎が印象的だった。
 特別会計の200兆について、独立行政法人なんて全部なくしちゃえばいいんですよ、みたいなことを、感情を殺しながら応えて、民主党がいつも言われている財源の話については、そんなものどうにでもできるんです、いくらでも捻出できるんですと、言い切ってみせるのは大したものだと思うのだけど、だったらなんでこんなに(800兆円)借金が溜まったのだろうと思わないでもない。さすがに自民党の代議士が頭が悪く志が低いということだけでは説明がつかないのではないだろうか?
というかこういう調子のいい発言はしている人は、裏では逆に視聴者のことを、どうせ頭が悪いから直ぐ忘れるだろうくらいのことを言っているのだろうと思わざるをえないのは寂しい。
 あと、自分がかつて自民党にいたころは党内では少数派だったとの発言があったのだけど、いくらなんでもそれはないだろうと、竹下派七奉行にも数えられて、幹事長までしていたのだし、視聴者だってそのくらい知っているだろうと思うのだけど、こういう発言で人間に対する印象って案外と変わってしまうものかもしれないとも思う。
 硬い表情で慎重な応答をしていた小沢が、比較的、表情を緩めて(いい意味ではなくて、文字通り、表情のコントロールを解いたかのように)話したのは小泉のことで、あんなの全部官僚のシナリオですよとのこと、役者としては大したものだとか、プロレスだとか言っていて、小泉については、そのような扱いをしてもいい対象にすっかりなってしまったのだなと思うと感慨深いものがあった。
 与党の賞味期限切れが自明のものになりつつあるなか、放っておいても支持率が上がる野党第一党の党首としては、半ば身内であれ田中の質問には、余り応じたくないという雰囲気であって、高速道路無料化は大いに結構、だけどその財源については、田中が山崎養世の意見を紹介しておわりとなるといった感じで、小沢は、まだ繋がっていない部分があるので高速道路についてはまだ作らなくてはいけないと付け加えていた。
 自分の観た部分だけを総合すれば、地方票、民間企業票は欲しいけど、自治労の票はもういらないということのようにも思えたのだけど、公務員のまえではまた違う話をしているのだろうなという気もしないではない。