犬の前にボールを転がして、犬が興味を示しそれを咥えるのを見計らって取り上げる。そして、また犬の前にそれを転がす。こんなことを繰り返していると、都度同じことのくりかえしというわけではなくて、微妙に想定外のことが起こる。ボールが思わぬ方向に転がる等、あるいは、意図してハプニングをおこしてみる、ボールを遠く放る等、しかし、犬が咥えたボールを受け取るという同じところに収拾してみせることで、なんとなく遊びが成立する。三十分もするうち投げ出したボールを空中で咥えつくまでになるのだけど、翌日には忘れているのか、飽きてしまったのか、また始めからの繰り返しになる。