どうでもいい思い出として、学生の時分、お前の絵には主題があるのかと問われ、グリーンリーバーグのルオー評を読んで、主題は確実に人を深みに導くが、そこはカオスかもしれないとか、そんな言い回しがあり、ルオーをくさしていて、自分がユダヤ人故、頑固なカソリストを否定していると言うだけでもないだろうと元気付けられた覚えがある。しかし時間が経ってみれば、寧ろグリーバーグが少数派だったのだと、最近は思うようになった。