まず、古い話から。生産物の需要を決めるのは、投資需要。これは未来の収益への期待と利子率によって決まるが、利子率は中央銀行が発行した貨幣量と、人々の「時間」「可能性」への欲望とのかねあいから決まる。決定された生産物の需要が、国民全員に雇用を必要とするほどの量である保証はなく、必然的に失業が発生する。従って、中央銀行が不況下で、貨幣量を増やす政策をとると、貨幣の魅力が薄まって、金融商品の購入が促され、それが利子率を引き下げて、投資を呼び込む可能性がある。多分ここまではケインズの提唱した金融政策の範疇なのではないかと思われる、というのも自分ではケインズなんて読もうという気にもなれないからなのだけど。
毎日のように世をにぎあわせている現政権の金融政策が、上記にそぐわない点としては、利子率が既に0%である点で、これ以上下がりようがない点なのだけど、続きは明日気が乗れば推測してみませう。