日記

無邪気に望遠気味で撮影をしてみる。
肉眼からは離れた世界なので、何を撮影しても自分的には驚きがある。しかし、撮影した本人以外の人間にとっては、誰かの撮った望遠レンズで撮影された写真というものはそれこそ世に溢れているので、よほどのことがない限り見たくないものであろうとは思う。実は写真のとる絵というのは、人間の目が見ている世界とは全く異なるものであり、それこそ、視覚的無意識という言葉でしか説明のしようのない薄気味わるいものであるのではないかと思うのだけど、コストの安さから世に溢れ、今度はそれが規範化しているのではないだろうか。
それとともに、あらゆる写真には、他人が見た夢の話を聞かされているような退屈さが、不可避的につきまとっているかのようにも思われる。写真の外をの”私”をことさらに強調する写真家がとっても人気があったりするのも、そこら辺に原因があったりするのかもしれない。



断片の寄せ集め。