日記

別に言い訳ということではないのだけど、撮っている最中であれ、今現在、写真を見ている段階であれ、別に写真として面白いと思っているわけでもなくて、写真に先立って、農地の傍に綺麗に規則正しく並んでいる家作というものに、関心があったのである。
自分が小学生のころは、鍵っ子の友達にはちょうどこのような家作に住んでいる人もいて、お父さんは見たことがなかったのだけど、お母さんはスーツをきて、綺麗にお化粧をして勤めに出ていて、勿論、農業従事者ではなかったのを覚えている。というか昨今の農業では働き手はそれほど必要ということでもないのだろう。
そういう意味では農地と家作の関係性は緩やかなものでしかなくて、恐らくは、土地を遊ばせておくのは勿体無いし、かといって畑にしても、労力に見合った収入は得られない、だったら人を住まわせて家賃でもとろうかという地主の大らかさを感じさせるのだけど、大らかさを感じる私の頭には、二階建てのアパートでも建てたほうが、収容できる人の数も多くて、家賃収入も高いのではないかという考えがあるからであろう。
しかし、この辺りの地名が”小作台”であるという情報を考慮に入れると、また感じ方が変わってくるのである。