日記

http://www.jst.go.jp/pr/announce/20090213/index.html
独立行政法人 放射線医学総合研究所(理事長:米倉 義晴、以下、放医研)分子イメージング研究センター注1)分子神経イメージング研究グループ(須原 哲也 グループリーダー)の高橋 英彦 主任研究員らは、東京医科歯科大学 保健衛生学科(松浦 雅人 教授)、日本医科大学 精神神経科(大久保 善朗 教授)、慶應義塾大学 精神神経科(加藤 元一郎 准教授)との共同で、fMRI注2)を用いた研究により、人が妬みを持つ感情と他人の不幸を喜ぶ感情に関する脳内のメカニズムを明らかにしました。
 妬みは現代人の誰もが持つ普遍的な感情と言えます。また、私達は他人に不幸が起こると通常同情をしますが、反対に喜ぶ場合もあり、"他人の不幸は蜜の味"と呼ばれる非道徳な感情を持つことがあります。これらは私たちがごく普通に持ちうる感情ですが、これらの感情が脳のどのような機能によってもたらされるかはこれまで不明でした。今回の研究では、高橋らが考案した心理課題を被験者に与え、その時の脳内の活動をfMRIにより解析しました。その結果、第1に妬みの感情には前部帯状回注3)と呼ばれる葛藤や身体的な痛みを処理する脳内部位が関連していることがわかりました。次に、妬みの対象の人物に不幸が起こると、線条体注4)と呼ばれる報酬に関連する部位が活動することがわかりました。さらに妬みに関連する前部帯状回の活動が高い人ほど、他人の不幸に対して線条体が強く反応することが明らかとなりました。
 本研究は、妬みや他人の不幸を喜ぶ感情を脳科学的に解明したという点で画期的な成果です。また、特定の脳活動から次に起こる精神状態や脳活動を予測するという脳科学における新たな展開をもたらすことになりました。今後、心の問題の客観的評価、科学的な心理カウンセリングや情操教育法の確立などにも寄与するものと期待されます。本研究の成果の一部は、独立行政法人 科学技術振興機構戦略的創造研究推進事業個人型研究(さきがけ)「脳情報の解読と制御」研究領域(研究総括:川人 光男、国際電気通信基礎技術研究所脳情報研究所 所長)における研究課題「情動的意思決定における脳内分子メカニズムの解明」(研究者:高橋英彦)の一環として行われたもので、本研究成果は、2009年2月12日(米国東部時間)に米国科学雑誌「Science」のオンライン速報版に掲載されます。

ブログに身の不幸話を書きたくなるのは、それによってアクセス数があがることを密かに願う気持ちがあるからかもしれない、というのは冗談。
私はもともと人に妬まれる存在ではないので、この研究結果を知ったところで応用のしようがないのが残念といえば残念。