日記

未だ使われているのか怪しげな看護婦寮。
カーテンの掛かっている窓もある。
大概、建物が擬人化される場合、窓は目に例えられる、カーテンは瞼といったところか。
そうすると、カーテンの掛かっていない窓は、むき出しの眼窩ということになる。
しかし、昼日中に掛り放しのカーテンとカーテンの全く見えない窓、閉じたままの瞳と瞼のない眼窩の連続とはどういうことか。
せめて、窓枠の横に微かにでもカーテンが見えれば、瞬きする瞼を連想し、安心するのであろうが、ここの窓の殆どには見えないのだ。


眠り